マーチンという名を聞くとギターを思い浮かべる方が大半だと思いますが、かつてはサックスの分野でもマーチンというブランドが存在しました。
1835年生まれのジョン・ヘンリー・マーチンが1904年のときにThe Martin Band instrument Companyを創業。
この時はまだ量産体制は整っていないもののハンドメイドによるサックスの生産は開始されていたようです。
1914年に入ると量産の体制が整い、Handcraft1の発売が開始されていました。
量産品ではあるもののマーチンのこだわりとして手作りという製法を変えることはなく、モデル名にもハンドクラフトの名が与えられています。
ハンドクラフトシリーズは1930年まで3型まで改良を加え製造が続けられていました。
マーチンの銘サックスの中から特に名品とされているモデルをご紹介。
Centennial
サックスが発明されてから100年目を記念してマーチンが発売されたモデルです。
ラッカー仕上げを民生向け、シルバー仕様は主に軍需用に作られていたため後者は幻の機種となっています。
独特な妖艶さがある音色はマーチン好きにはたまらないものがあります。
The Martin
終戦後、長らく楽器の生産がストップしていたマーチンが復活を記念して発表したのがブランド名をそのままモデル名にしたThe Martin。
前記のCentennialと基本設計はそのままに細部をマイナーチェンジしています。また量産体制を強化することでThe Martinでは従来のモデルよりも飛躍的に販売台数を伸ばすことに成功しています。
Magna
マーチンの最後そして最高級モデルとして開発されたのがMagnaです。
ネックオクターブキーとベルの前面部分に特徴的なエンブレムが取り付けられているのが目に入ります。
高級モデルならではといえるような美しさと豪快さを兼ね備えたサックスに仕上げられています。